非侵襲的画像診断法の発達によって、無症候性および未発症性疾患を早期発見することが可能になりました。早期治療に結び付け、症状の発現を未然に防ぐことを目的としています。

脳ドックで行われている検査項目

  1. 血圧測定
  2. 尿および血液検査
  3. 心電図検査
  4. 胸部単純検査
  5. 眼底検査
  6. 聴力検査
  7. 超音波検査
  8. 神経学的検査
  9. 高次脳機能検査
  10. 頭部単純撮影
  11. 頚椎単純検査
  12. 頭部CT検査
  13. 頭部MRI検査
  14. 頭部MRA検査
  15. その他

以上のように多数ある検査項目の中から選択して行います。

これらの中でMRIは最低限必要であり、かつ、最も重要な検査です。

脳ドックの対象疾患

1.無症候性脳梗塞

危険因子としての高血圧症、糖尿病、脂質異常症、心疾患などのチェックが必要です。

2.未破裂脳動脈瘤

くも膜下出血は人口10万人に対して年間20~30人が発症し、約6割が死亡するか、重度の障害(植物状態など)を残すといわれています。
くも膜下出血の約8割は、脳動脈瘤の破裂が原因です。
未破裂脳動脈瘤の発見は、MRA(MRアンギオグラフィー)により、非侵襲的に行うことが可能になりました。

3.無症候性脳腫瘍

多くは、髄膜腫、下垂体腺腫瘍、神経鞘腫などの良性腫瘍です。

4.認知症を生じる疾患

高齢者にみられる認知症としては、主に、脳血管性認知症、アルツハイマー病が挙げられます。
その他、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫などでも認知症を生じます。